2007年12月
2007年12月24日
超虫への険しい道
八子(ヤゴ)さんは、本当は昆虫です。
一見、人間のように見えますが、脳はありません。
あるのは、発達した神経節だけです。
だから、人間のように「記憶する」ことができません。
受け取った刺激情報を、あらかじめ用意してあるルールに適用して
行動します。
八子さんができるのは、「ルールの変更」だけです。
今までの失敗の経験を元に、一生懸命、行動ルールを改善してきました。
そのおかげで、八子さんは、他の人から、昆虫だと思われずに、
「八子って天然だよね」
って言われる程度で済んでいます。
八子さんの人生(虫生)の目標は、「究極のルール」に到達することです。
そのルールが手に入れば、八子さんは、どんな状況でも適切な行動が取れる
はずです。
八子さんは、そのルールに到達できたとき、昆虫であることを超え、
「超人(超虫)」になれるはずだと信じています。
そのために、八子さんは、自分のルールに従った行動が正しかったかどうか
毎日、欠かさずチェックしています。
行動が正しくないときは、行動ルールを変更します。
そうやって、ここまでやってきました。
そんなある日、道である女性が近づいてきて、突然、八子さんに話しかけ
ました。
「あなたは、昆虫ですね」
八子さんのルールには、こんなことを言われることは想定されていません
でした。
例外処理:「無言」が適用されました。
「私も昆虫です。あかねと言います。」
「あなたは、究極のルールがあると信じているのですね?」
「私は、究極のルールの存在に疑問を感じてしまい、ルールの最適化を
するのをやめてしまいました。」
「今は、ルールに確率を導入して、不規則に行動しています。
それからは、友人に『あかねは、神秘的だね』と言われるようになりました。」
八子さんは、その晩、ひどくうなされました。
「超人(超虫)」になる夢は、実現可能なのか?
それとも、どんなに努力しても「凡人(凡虫)」で終わってしまう運命なのか?
「超」と「凡」の字が、ぐるぐると頭の中を回りました。
八子さんは、寝言で苦しそうにうめきました。
「ヤゴは、どんなにがんばっても、ちょうにはなれないのか。。」
★たとえ話終了★
物理は、自然界の現象の背後にあるルールを発見して、そのルールによって、
無限の宇宙を把握しようという試みです。
仮説と実験による検証によって、常にルールが正しいかどうかチェックしています。
そして、科学者の多くは、その作業の果てに、「究極の知」を思い描いているの
ではないかと思います。
有限の存在である人間が、究極の知を手に入れる。。。。
人間の枠を超えた、超人になる夢。。。
規則性の発見というのは、無限の宇宙を、有限の法則に押し込める作業でした。
宇宙のすべてを有限個の法則に押し込めることに成功したとき、
広大な宇宙が、ちっぽけな脳の中におさまります。
でも、そんなことが可能なのでしょうか?
↑この質問に誰が答えられるのでしょうか?
○2008年センター試験解説
2007年12月22日
首の後ろが伸びると疲れた取れたと感じる?
仕事に疲れたとき、一番多いのは、
「とりあえず寝て、早朝に起きる。」
しょっちゅう、4時に起きています。
あとは、フェルデンクライスのS先生に教わった、
「首の後ろを伸ばす動き」
これは、効きます。
メルマガで表現するのが難しいのですが、
(1)手のひらが下になるように両手を広げる。
(2)右のわきの下から後ろ側をのぞくように首を曲げる。
(3)それと同時に、右手を親指が上になる向きに回転させ、
左手は小指が上になる向きに回転させる。
(2)と(3)は、連動させて同時に動かします。
これをやると、首の左後ろが伸びます。
逆もやります。
首が伸びると、「疲労が取れた!」という感覚があります。
みなさん、お試しを。
複素関数のおすすめ入門書
複素関数の入門書で、分かりやすいものがないか書店でいろいろと見ています。
その中で、とても分かりやすくて、複素関数のイメージをつかむことができる
本を見つけました。
↑こちらにレビューを書きましたので、興味のある方はどうぞ。
最近、ブログの更新をがんばっています。
ちょっとでも励みになればと思って、ブログランキングにも登録しました。
作業をした成果が、何かの形で表れるとやる気がするかと。。
↑これは、本当に単なる日常を書いています(汗)
物理の勉強に疲れたときの息抜きにでも読んでください。
(僕の日常に興味があれば。。ですが。。)
左サイドバーに「人気ブログランキング」というリンクがありますので、
訪問したときには、そちらをクリックしていただけるとうれしいです。
ちなみに、現在、182位という、誰も見ないような順位に沈んでいます。
質量もエネルギー保存則の仲間に入れてください!
エネルギー商店街では、この商店街だけで使える地域通貨、「ジュール」が、
盛んに使われています。
加盟店になるためには、エネルギー商店街保存会のメンバーの承認が必要で、
メンバーから適切だと
商店街の老舗のひとつ、「引越しの力学屋」の社長、市野たかしの口癖は、
「ジュールで払えば、勉強しまっせ!」
大手電気店に真っ向勝負を挑んでいる小さな電気屋、サンエー堂では、
「ジュールで払えばポイント10倍!」のポイントカードを発行している。
昨年、商店街に新しいメンバーが入りました。
「根津薬局」です。これまで、ずっとエネルギー商店街に入ること
を希望していて、ついに、商店街のメンバーにふさわしいと認められ、
ジュールを使える加盟店になりました。
根津薬局の社長、根津甚七は、地元テレビ局の取材で、
「根津が、エネルギーの一員に入れてもらって、ほんとうれしいです」
と涙声で語りました。
今年、エネルギー商店街を揺るがす大ニュースがありました。
隣町のライバルで、「キログラム」という地域通過を使っている質量銀座
保存会の会長で、「ふとんの質量」の社長でもある、エムシー二条が、
エネルギー保存会への加盟を申し込んできたのです。
「ふとんの質量」の店舗をエネルギー商店街へ出店し、キログラムとジュールを
一定の割合で換金できるようにしてほしいとの申し入れでした。
力学屋、電気屋、根津薬局のメンバーは、集会所で相談を重ねました。
ネックになったのは、キログラムとジュールの換金率をどうするかという
点でした。
エムシー二条は、1キログラムを、10^20ジュールにすることを要求していました。
1キログラム札を持って、エネルギー商店街で買い物をすれば、1ジュール札が、
10^20枚と変えられるようにしろという要求です。
何回かの折衝の結果、結局、
1キログラム=9×10^16ジュール
という換金レートに決まりました。
メンバーの心に浮かんだものは、
「別々になっていたものが、統合されていく。。それが、時代の流れだ。。」
というわけで、質量は、エネルギーの仲間入りをし、エネルギー商店街は、
大きな転換をすることになったのでした。
★たとえ話終了★
アインシュタインの式 E=MC^2という式が、登場する前は、
エネルギー保存則と、質量保存則は、別々に成り立っていると考えられていました。
質量保存則というのは、物質の不生不滅の法則として、感覚的にも受け入れやすい
ものだったと思います。
そこに登場した、E=MC^2が意味するところは、
質量保存則は、常に成り立つとは限らないんだ!
そして、質量は、エネルギーが互いに変換するんだ!
ということだったんです。
つまり、別々だと考えられていた2つの保存則が、拡張・統合され、
エネルギー保存則として一つにまとめられてしまったのです。
これは、大事件ですね。
「質量とエネルギーが互いに変換される」といっても、
日常生活の延長線上では、なかなかイメージするのが難しいですね。
具体例で説明します。
たとえば、静止していた放射性原子核が核分裂する場合を考えてみます。
核反応などでは、反応前と後では、物質の質量の和が異なります。
つまり、質量保存則は、成り立ちません。
原子核の質量がちょっとだけ減少し、その減少分の質量が分裂後の原子核の
運動エネルギーに転換し、原子核はものすごい勢いで分裂します。
E=MC^2の、Mは質量で、Cは光速です。
光速の大きさは、
C=3.0 ×10^8m/s
で、その2乗がかかっているので、減少した質量が小さくても、放出されるエネルギーは、
とても大きくなります。
E=MC^2は、「質量もエネルギー保存則の仲間に入れてください!」
という式です。そして、その変換レートは、ものすごく大きく、ちょっとの質量の変化が、
大量のエネルギーと変換されるのです。


