2006年06月11日

法則二元論から一元論へ

ケプラーは、惑星運動の観測データから、3つの法則を発見しました。

第一法則:惑星は、太陽を焦点の一つとする楕円軌道を描く。
第ニ法則:面積速度一定
第三法則:惑星によらず、T^2/r^3 
  rは楕円軌道の長半径、Tは周期

このなかで、後の世界に最も大きな影響を与えたのは第一法則です。

これは、とてつもなく大きな衝撃だったと思います。

ケプラーが法則を発見した当時は、アリストテレス的世界観が正しいとされていた時代で、世界は、神の世界である「天」と、人間が住む世界である「地」とに、分かれていると考えられていました。

神の世界の運動法則は、「完全」の象徴である「円」であり、人間が住む世界の運動法則は、不完全な放物運動や、往復運動である!というのが当時、信じられていた世界像でした。

天と地の法則は別のもので、「天の法則」と「地の法則」という2つの法則が並立
していると考えられていたのです。

これを、法則ニ元論といいます。

そこへ、ケプラーが現れて、惑星の運動は「円じゃない!」=「完全じゃない!」ということを、観測結果から示したのです。

これは、法則ニ元論に対する否定です。

これによって、天体の運動と、りんごの落下を同じ土俵の上にのせることができるようになりました。

ケプラー以前の人に対して、「りんごは落ちるのに、月はなぜ落ちない?」と質問してみましょう。

「りんごは地の法則に従い、月は天の法則に従うのだから、疑問自体が無意味だ!」
という返事が、きっと返ってくるでしょう。

ニュートンは、りんごも、月も同じ法則に従うはずという前提に立って、考察をした結果、万有引力を発見しました。

これは、ケプラーが、天と地の法則の境界を、「楕円軌道」によって取っ払ったからこそ、立つことのできた前提だったのです。



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