2006年06月11日

ボスザルなんていない!

「宮城のサル調査会」って知っていますか?

僕は、ここの代表の伊澤紘生さん(帝京科学大学教授)に、ずーと注目しています。

伊澤さんは、「野生のサルの群れにはボス猿なんていない」という学説を出した人です。

彼の学説を僕なりに説明すると、猿山のような限定された環境に猿をおいて、人間が餌を与えると、力が強いかどうかという一つのモノサシが外から与えられて、そのモノサシに沿った序列が出来上がってしまいます。

その序列を見て、猿の社会には序列があり、その最上位にいる猿をボスと名付けたと言うことなのです。

ところが、野生の猿の群れでは、人から与えられた餌を奪い合うというような状況にはありません。

その結果、猿山で見られるような序列は現れず、ボスもいないそうなのです。

もっと、ゆるやかで、自由な集団を作っているそうなのです。

以前見たテレビでは、伊澤さんは、双眼鏡で猿の群れを見て、

「本当は、私は、あの中に入りたいんだよね」

と言っていました。

僕は、それを見て、すっかり伊澤さんのファンになってしまいました。

僕が見たテレビ番組はこれです。
http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2004/0417.html

昨日の朝日新聞を読んでいたら、「マウンティングは、ボスの象徴ではなく、気軽な挨拶だ」という学説を出していました。

高波に襲われたりすると、すばやくマウンティングをして、心を落ち着けるのだそうです。

このときのマウンティングは、

 「びっくりしたな、今は!」

という意味なのだそうです。

科学的事実は、透明で客観的なものではなく、今の時代のイデオロギーを根強く反映しているものなのだということに気づかされる話でした。

伊澤さんのような、既存の価値観をひっくり返していくような研究者が、どんどん出て来てくれるといいなー。



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