2006年06月11日
大芋煮鍋くらべ
Y県では、毎年、河原で「大芋煮大会」が行われます。
A町出身の渡辺さんと、B町出身の鍋島さんとが話をしていて、A町とB町の鍋はどちらが大きいのかという話になりました。
そこで、共に、自分の町役場の担当者に頼んで2つの鍋を河原に並べ、大きさを
比べることにしました。
でも、比べるといっても、あまりに鍋が大きいので、比べるのが大変です。
小さな鍋なら、一方の鍋に水をためて、それを、もう一方の鍋に入れてみて、こぼれるのか、余るのかで比較できますが、なにせ、直径が何十メートルもなる鍋なので、水を一杯に入れるのも、それを移し変えるのも大変です。
そこで、こういう方法を取ることにしました。
どちらの鍋にも、水道水を同じいきおいで注ぎます。
そして、水面が上昇する速さを比べます。
上昇する速さが小さいほうが、太いので大きな鍋だということになります。
一斉に、水を入れ始めました。
A町の鍋がゆっくりと水面が上昇するのに比べて、B町の鍋では、水面がほとんど上昇しません。
A町出身の渡辺さんがつぶやきました。「B町の鍋はこんなにも大きかったのか。。。」
渡辺さんは、しばらくして言いました。
「まいった!あの水面上昇の遅さはすごい!それほどの大鍋とは。。。」
と言うわけで、B町の鍋のほうが大きいことが分かりました。
せっかく水をためたので、芋煮をすることにしました。
野菜をパワーショベルで入れ、ヘリコプターで塩コショウをふったりしているうちに、芋煮が出来てきました。
ところが、何だかおかしいのです。
B町の鍋は、A町に比べて水が減っているのです。
河原には、こぼれた汁が流れています。
B町の鍋にはひびが入っていて、水が少しずつ漏れていたのです。
B町の鍋の水面上昇が遅かったのは、水漏れのせいだったのです。
結局、渡辺さんと鍋島さんは、どちらの町の鍋が大きいのかが分からずに、
B町の鍋の水がなくなる前に、大急ぎで芋煮を食べることにしたそうです。
★たとえ話修了★
温度上昇の速さで、熱容量の大きさをイメージするのですが、熱が空気中に逃げて
しまっていると、実際よりも大きく見積もってしまいます。
それは、B町の鍋を、実際よりも大きく見積もってしまったのと同じことですね。


