2007年07月10日
3日連続の講演会
物理の予備校講師、吹田は、3日連続の講演会を企画した。
タイトルは、「物理だけで、大学へ絶対合格する秘策」というものだ。
1000人収容可能な大ホールを講演会場に借り、大々的な宣伝をした。
講演会の始まる1週間前からは、テレビで何度も、
-------------------------------
「♪絶対合格♪」
「えーーー! 本当に物理だけでいいんですか?」
「そうだともーーーーー!」
--------------------------------
というCMを流した。
1日目、1000人収容の会場がいっぱいになった。
いよいよ、講演会が始まった。
吹田は、「英語、数学、いりません。合格に必要なのは物理だけです!」と、
話を始めた。
1時間後、吹田の話の信憑性のなさにあきれた観客は、次々と席を立って帰り
はじめた。
でも、一方で、新しく「え!本当に物理だけでいいんですか?」と言いながら、
入場してくる人も同じくらいいて、会場内の人数は、ほぼ1000人に保たれていた。
吹田はそれを見て、心の中でつぶやいた。
「まるで導体だ。。。」
2日目、「今日もがんばるぞ!」と意気込んで、吹田がステージに出て行くと、
会場には参加者が8人しかいなかった。
その8人に向かって、吹田は、
「英語、数学、いりません。合格に必要なのは物理だけです!」
と、話を始めた。
30分後、吹田講師の話の信憑性のなさにあきれた観客は、次々と席を立って帰り
はじめた。
でも、周りをきょろきょろ見渡しながら、「本当に物理だけでいいんですよね」と、
入場してくる人もいて、会場内の人数は、ほぼ8人に保たれていた。
吹田はそれを見て、心の中でつぶやいた。
「今日は、まるで半導体だ。。。」
3日目、「今日こそがんばるぞ!」と意気込んで、吹田がステージに出て行くと、
会場には誰もいなかった。
しかし、会場は2時間借りている。
吹田は、ふーっと息をつくと、用意してきた話を無人の客席に向かって話し始めた。
話し始めると、誰もいないことなど不思議と気にならなくなった。
吹田は、途中には冗談を交えたりしながら、最後まで用意してきた話を無人の客席に
向かって話しきった。
話を終えて、吹田は、心の中でつぶやいた。
「最後は、絶縁体だったな。」
◆たとえ話終了◆
導体の電荷密度は、10^23 [1/m^3]程度です。
半導体の電荷密度は、導体の1/1000程度です。
半導体とは、導体に比べて電流を担う自由電荷が少ないものなのです。
自由電荷が少ない状況を作り出すためには、2つの方法があり、P型半導体とN型半導体
といわれています。
最初の疑問は、解けましたか?


