2007年09月13日
ブツブツ島にたどり着いた難波船
昔、大陸から遠く離れた海の真中に島がありました。その名は「ブツブツ島」。
大陸から離れていたので、実際には、「ブツブツ離島」と呼ばれていました。
その島には、2種類の動物しかいませんでした。
島民は、
茶色でツノがない動物のことを「ウマ」
白黒でツノがある動物のことを「ウシ」
と呼んでいました。
ですから、島民たちにとって、動物を見分けるのは簡単だったのです。
色とツノを見れば、「ウマ」なのか「ウシ」なのかが分かるからです。
ところが、ある嵐の夜、難破船が一隻、流れ着きました。
その中から、一匹の動物がヨタヨタと降りてきたのです。
その動物は、なんと、「色が白黒で」「ツノがない」動物だったのです。
島民たちは、その動物に食べ物を与え、世話をしましたが、それをなんと呼ぶべきなのか、
分かりませんでした。
その動物を前に、島民たちの意見は真っ二つに割れました。
ある者は、その体を指しながら、「これはウシだ!色が白黒なんだから」
また、ある者は、その頭を指して「いいや!これはウマだ!ツノがないんだか
ら!」と言いました。
みな、互いに主張を譲らず、島中が大騒ぎになってしまいました。
そこで、島民たちは、動物を籠に乗せ、長老のところへ相談をしに行きました。
「ほほう、そういうわけか。」
「この生き物が何だか、はっきりさせたい、というのじゃな。」
その動物の目をじっと見つめた長老は、一呼吸置いてから、こう言いました。
「いいか、皆のもの。ワシは皆よりも長く生きているせいか、我々が知らないも
のがある、ということを知っている。」
「知らないものに出会ったときには、これまでの分類に無理やり押し込めようと
してもダメじゃ。新種として認定し、受け入れるのが正しい態度じゃ。」
「よって、ワシが、この動物に名前を与えよう。」長老は、その動物をなでなが
ら言いました。
「パンダと。。。」
★たとえ話終了★
ウマとウシというのが、粒子性と波動性に対応します。
運動エネルギーと運動量を持ち、衝突によって相互作用するものを粒子
波長を持ち、干渉するものを波動
というように分類してきたのです。
そこへ、「衝突も干渉もするもの」というものが現れたのです。
物理学者たちは、「これは衝突するのだから粒子だ」「いいや、干渉するのだか
ら波動だ」というように、最初は、これまでの分類に基づいた議論をしていまし
た。
でも、やがて、光は新種だということに気が付き、「量子」という名前を付ける
のです。
量子の性質のうち、干渉するという性質は、波動と共通しているので「波動性」とい
います。
これは、パンダの性質のうち、ツノがないという性質は、ウマと共通しているの
で、「パンダのウマ性」と名付けよう!という感じです。
また、量子の性質のうち、衝突するという性質は、粒子と共通しているので「粒
子性」といいます。
これは、パンダの性質のうち、色が白黒だという性質は、ウシと共通しているの
で、「パンダのウシ性」と名付けよう!という感じです。
このように考えることによって、矛盾が解消されて、新しい概念である「量子」
が考えられるようになったのです。


