2007年09月13日
フロンティアでは、仮説の旗を立てろ!
ブツリ王国では、すでに真理だと認定された事実は、「真理ブック」に
載せられ、誰もが読むことができます。
王国の人々は、珍しいものごとを探しては、「真理ブック」を参照し、そこに
載っている事実と矛盾しないかどうかを確認するのが日課です。
もし、「真理ブック」にない事実が見つかったとしたらどうするのか。
そのときは、「フロンティア宣言」をします。
すると、王国の人は、その新しい事実を説明するための仮説を自由に立てる
ことができます。
仮説はどんなに突拍子のないものでも許されます。
すでに「真理ブック」に書いてあることに仮説を付け加えれば、新事実を
すっきりと説明できればよいのです。
「フロンティア宣言」が出されると、王国の人は、いろいろな仮説を
考えます。
仮説を考えた人の家には、「真理もどきの旗」が立てられます。
誤りであることが決定するまでは、「真理もどきの旗」を立てたままに
しておきます。
旗はだんだん減っていき、最後まで残った人の仮説は、「真理」として
認定され、「真理ブック」に載ることになります。
こうして、「真理ブック」は、日々、厚くなり続けていくのです。
★たとえ話終了★
ボーアが、水素原子モデルを考えたときは、
(1)原子は、原子核と電子から構成される。
(2)原子核は、原子に対してとても小さい。
ということが、実験事実から分かっていました。
けれども、原子核の周りを電子が回っているという太陽系モデルでは、
電磁気学に従うとすると、電子が電磁波を発生してエネルギーを失い、
原子核に落ち込んでしまうため、原子が安定に存在することを説明できません
でした。
一方で、原子から出てくる光のスペクトルには、原子によって特有の
規則が現れることも分かってきました。
まさに、「フロンティア宣言」が出される状況だったのです。
ボーアは、太陽系モデルに、「量子条件」と「振動数条件」という2つの
仮説を導入し、原子から出てくる光のスペクトルを説明しました。
「量子条件」と「振動数条件」は、「真理もどき」になったのです。
その後、これらは、実験的に検証され、今では真理として認定されて
います。
原子分野を学ぶときに、真理として認定されるまでの手続きについて、
知っておくと、理解がしやすいですよ。
<参考リンク>大学受験物理学習マニュアル


