2008年04月29日

二項対立を超えて新しい地平を切り開け(2)

「光とは、波動なのか粒子なのか?」

前期量子論のストーリーの最初は、この問題について、物理学者が、
どのように考えて、どのように解決してきたのかを学びます。

結論は、

「光は、波動の性質と粒子の性質の両方を持つ」

ということになるのですが、はじめは、これがなかなか理解できないわけです。


「粒子っていうのは、パチンコ玉のようなヤツでしょ。」
「波動っていうのは、水面波みたいなヤツでしょ。」

なんて考えると、「両方の性質を持つ」という言葉で頭が破綻してしまい
ますよね。

だいたい、粒子が進んでくるときには、パチンコ玉みたいなモノが、
ビューっと飛んでくるわけだし、

波が伝わってくるときには、サッカー場に発生するウェーブのように、
運動状態だけが伝わっていくわけで、

これの「両方の性質を持つ」といってしまうのは簡単だけど、
イメージするのは難しいです。

頭の中では、

「どっちなんだ???」
「光は波なのか?」
「粒子なのか?」

という粒子と波動の2つの分類のどちらかに光を振り分けようとして、
振り分けられずに混乱するのです。


歴史的にも、光は、粒子と波動の合間を揺れ動いてきました。


ニュートンは、日光によってできる影の輪郭がくっきりしていることを根拠に、
「光は粒子だ!」と主張しました。
波動だとすると、回折するので輪郭がぼやけるはずだというのです。

ヤングは、光は波長が短い波なので回折しにくいだけだと考え、間隔の狭い
スリットを用いれば干渉縞ができることを実験によって示しました。
これが、ヤングの実験です。
ヤングの実験によって、「光は波だ!」ということになりました。

マクスウェルは、電磁気の基本方程式の解として、電磁波が現れることを
示しました。電磁波の速度が光速Cであることから、「光は電磁波だ!」と
考えられるようになりました。


ここまでは、調子よく来ていたのですが、ここに来て、大変なことになります。


光電効果の実験は、「光が波だ」と考えると説明が出来ない実験結果を示すもの
として、物理学者の喉に引っかかる骨のような存在でした。

アインシュタインは、「光は粒子的にエネルギーをやり取りする」と仮定すれば、
実験結果をスッキリと説明できることを示しました。


光電効果の実験は、すっきりと説明できたのですが、
ここで困ってしまう事態になりました。

 

「光ってどんなものなんだ?」

 

ヤングの実験も、マクスウェルの方程式も、光電効果の実験も、
どれも事実なのです。

それらをすべて包括する「光」とは。。。。


波動なのか。。。
粒子なのか。。。

それとも。。。



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